こんにちは。元量販店カメラ担当のふわくです。
X-T4の発表以来、心が揺れまくる毎日を送っています。
どう揺れているかというと、
「フルサイズ機から乗り換えようか、どうしようか」
もともと写真撮影ではすこぶる高い評価を得ている富士フイルムのTシリーズですが、今回は動画でも使える強力な手ブレ補正が搭載されるとのことで、1台で写真も動画もハイクオリティにこなせるカメラとなると、もう気が気じゃありません。
さて、今回は、本当にフルサイズから乗り換えるだけの価値があるのかどうか、という点についてじっくり考えてみましたので、興味のある方はぜひご覧ください。
さて、今回は、フルサイズ機からAPS-C機であるX-T4に乗り換えようと思った背景や、乗り換える価値があると思う理由について語らせていただきます。
[toc]
「X-T4欲しい欲しい病」を発症
さて、以前から盛り上がりを見せていたX-T4ですが、ついに正式発表され、
2020年4月の発売が決まりました。
早速予約したという声もたくさん聞こえてきています。
実はこのX-T4、個人的にはまったく気にも留めていなかったカメラでした。
というのも、ふわくはフルサイズセンサーのカメラを好きこのんで使っており、APS-Cセンサーのカメラに興味惹かれることがなかったわけです。
しかし、ふとしたきっかけから、「X-T4が欲しい欲しい病」にかかってしまったのです。
これが富士(ふじ)の病というやつか。。
元はといえば、GoProへの不満から始まった
「GoPro8の高感度の画質が悪いから室内動画専用に、動画AF性能がいいRX100VIIでも買うか。」
そう思ったのが最初のきっかけでした。
そして、
「でも、SONYは手ブレ補正が微妙なんだよな。手ブレなしで映像撮るならジンバルも欲しくなるなぁ。」
「いやでも、ジンバルってデカくてかさばるから、嫌だなぁ。」
などと思いをめぐらせていました。そんなときです。
「これは!?」という情報が入ってきました。
近々発売される富士フイルムのX-T4の手ブレ補正機能がなにやら凄いことになっているらしく、さらに動画機能全般がかなり強化されているとのこと。
なんだろう。心がソワソワする。。
フルサイズから買い替え?いや、ありえない
もちろん、GoProの弱点を補うという理由だけで20万を超える機材を買い増すことはできません。
レンズも入れると30万円コースは間違いないですし。
かと言って、ふわくの愛機、ニコンD4sからの乗り換えるつもりももちろんありません。
D4sは、今どきのミラーレスカメラでは味わえない気持ちのいいシャッター音、頑丈で勇ましいボディ、洗練された機能美と、ニコンのフラグシップモデルの貫禄と実力を兼ね備えた製品で、それはもう大変気に入っているわけです。
とはいっても、現在のシステムに不満がないわけではありません。
描写を重視すべく明るい単焦点レンズにこだわった結果、常用システムが合計重量2,300グラムという超重量級になってしまっていたんです。
重いシステムって、機動力が落ちるんですよね。せっかくいいシステムを持っていても、撮る頻度が減ってしまったら本末転倒。
ぶっちゃけ、以前ほど気軽にカメラを取せていないのも事実。
シャッターチャンスが来ても、「ああ、重いしどうすっかなー」などと迷う始末です。
また、上でも書いたとおり、GoPro8は高感度ノイズが強く、室内ではキレイに撮れないため、室内での動画撮影にD4sを使います。
でもやっぱり重たいので、写真同様、撮影が億劫(おっくう)になりがちでした。
しかもGoProと違って、D4sには手ブレ補正などという気の利いた機能はありません。
そんなときに、フルサイズよりも小型軽量なAPS-Cセンサーのカメラ、X-T4の情報が飛び込んで来たわけです。
気がづいたら、D4sからX-T4に乗り換えるべき理由を自分の脳が勝手に探し始めていました。
「カメラが重くて本当はツラいんでしょ?乗り換えたら?」
「手ブレ補正が搭載されてないカメラで動画撮影ってキツくないの?」
「X-T4なら動画でもバッチリ効く6.5段分の手ブレ補正だよ?」
「写真にも定評があるX-Tシリーズだから、写真と動画両方で満足できるんだよ?」
「ほんとは外でも屋外でもハイクオリティーな一眼動画を撮りたいんじゃないの?」
「そもそも、どうしてもフルサイズじゃなきゃいけない理由はあるの?」
「以前、富士フイルムのX-A1を使ってたころ、生まれたばかりの子どもの肌色の良さにあんなに感動してたじゃん。」
「APS-Cなのにフルサイズ並みに高感度ノイズ少ないって感動してたじゃん。」
もうやめてーー!!
・・・いっぺん頭を冷やすために、買わない理由を探すべく、(Webの)旅に出ることにしたのです。
ヒャッハー!!X-T4の弱点見つけたぞ!
どこがジンバル並みだよ!大したことないじゃん!
まずこの動画を見てください。
α7RIIIとのブレ比較ではX-T4が圧勝です。
ただ、IBIS(光学ブレ補正)とDIS(電子ブレ補正)の組み合わせでも、
歩きではさすがにX-T4でもヌルヌルってほどじゃない。
ジンバル並みって聞いてたけど、嘘じゃん!
次にこの動画。
さすがに画質は素晴らしい。
けど、やっぱりジンバル並みというのは言い過ぎかな。
さて、どんどん行きまっせ~!
次は Z6とα7IIIとの比較ですが・・・
あれ?歩きでもさっきの動画よりブレが目立たない。
実は歩き方に気をつけさえすれば、かなりイケるってことなんじゃないの??
ここまで見ても、まぁブレに強いというのは確からしいですね。
ただ、問題はフルサイズと比べるとAPS-Cはセンサーが小さいわけなので、暗い場所では使い物にならない可能性は高いです。
暗所撮影のサンプルを見てみないことには。
ということでありました、ありました。ふふふ。
あれ・・・めちゃええやん。。
もちろんF1.4という明るいレンズを使っているというのもありますが、APS-Cだから夜は使えないというのはもはや一昔前のはなしですね。
しかも雪がちらついてボディもレンズも濡れていますが、X-T4や一部の対応レンズは防塵防滴(ぼうじんぼうてき)なので、こんなシーンでも余裕なんですよね。
ふわくのふるさとも雪が多い場所なので、これはめちゃくちゃ使えます。
X-T4の短所を探しに行ったはずなのに、まんまと長所を見せつけられてんじゃないの?
サードパーティ(他社製)のレンズがない
富士フイルムのXマウントのレンズはズームレンズから単焦点まで、あらゆる焦点域のレンズを豊富にラインアップされています。
Xマウント フジノンレンズ |画像引用:富士フイルム
しかし何かが足りない。
そう、富士フイルムのXマウントのレンズは、サードパーティ製のものがほとんど存在しないんです。
特に、ニコン、キヤノン、ソニーといった日本の3強メーカーには、シグマやタムロンを始めとするレンズメーカーが、純正レンズにない焦点域を補うレンズや、同等性能でも価格が安いレンズなど、魅力的なレンズをたくさん出しているので、選択肢がかなり多いですよね。
それと比べ、富士フイルムはほぼ純正レンズのみ。
たしかにマウントアダプターを使えば、他社のレンズを使うこともできます。
ただ、AFレンズがMF専用になってしまうというデメリットがあるため、AFを使いたい人は残念ながら幸せになれません。
APS-Cセンサーといえば、ボケにくい&暗所に弱い
フルサイズと比較した場合のAPS-Cのデメリットといえば、同じ焦点域・同じ明るさのレンズを使ったときに画角が狭くなってしまう、というデメリットがあります。
[st-card id=”2069″ label=”関連記事” name=”” bgcolor=”red” color=”” readmore=”on”]
この記事にもあるように、同じ条件のレンズなら、被写体に寄りにくくなるため、結果的に離れて撮ることになり、ボケが弱くなりがちです。
また、35mm換算で同一焦点距離となるレンズを使えば、画角が狭くなるのを回避することはできますが、その代わりに被写界深度が深くなるので、やはりボケにくくなります。
また、CMOSセンサーは小さければ小さいほど高感度に弱くなるため、フルサイズセンサーのカメラと比較するとどうしても暗所での撮影は不利になります。
それに前モデルのX-T3からは裏面照射CMOSになったから高感度特性はさらに良くなっておる。
いい加減、ボカさなくてもいい部分までボカすという素人丸出しな使い方はあらためたほうがいいぞ。
動き回る子どもたちを浅い被写界深度で追うのは辛いぞ~。特に動画。
以前、動画撮影専用にオリンパスE-M1 MarkIIを買ったとはしゃいでいたと思うが、「動画はボケすぎないのが使いやすいじゃん!APS-Cどころか、マイクロフォーサーズで十分!」とか目を輝かせながら言ってたのはどこの誰だっけ?
ニコンD4sもたじたじ。X-T4の実力。
4Kは編集が重いから、こちとらFullHDで撮れりゃ十分なんだよ!
それだけでなく、10bitカラーに対応したことで、なんと従来の64倍もの豊富な色を記録・再現できるようになった。
エテルナ、エテルナブリーチバイパスといった、フジ独自のカラープロファイルも使える。
まさに、シネマティック(映画っぽい)映像がカンタンに扱えるようになったわけだ。
これこそまさに富士フイルムの真骨頂(しんこっちょう)。
X-T4の動画性能をナメるなよ、小僧!
X-T4はまさにTシリーズの集大成
Tシリーズはフラグシップモデルとして、長いこと君臨し続けていますが、モデルチェンジされるたびに、かつての弱点を潰しながら大きく進化してきました。
X-T1
「画質はいいけど、AFは他社より弱い」
↓
X-T2
「AFは進歩したけど、動画性能は並み」
↓
X-T3
「動画性能は進歩したけど、肝心の手ブレ補正がない。」
↓
X-T4
「はい、全部直した!」
かなりざっくりした例えですが、
まさにX-T4は歴代Tシリーズの集大成のような機種なんです。
フルサイズから乗り換える価値、大いにあり!
現行のフルサイズ一眼レフやフルサイズミラーレス(以下、フルサイズ機)には、まずここまでの手ブレ補正機能を有した製品はありません。
ちなみに、10bitカラーに対応したフルサイズ機は現在のところPanasonicの製品のみとなっており、価格はカメラ本体のみで30万円コース也。
また、フルサイズ機のメリットとして、高感度性能の高さがありますが、富士フイルム独自の画像処理エンジンが優秀なのか、APS-C機にもかかわらず、もともと高感度に強い印象があります。
そしてX-T4からは裏面照射型CMOSセンサーが搭載されたことで、よりいっそう高感度に強くなったわけです。
これによってフルサイズ機に勝るとも劣らない高感度性能を身に着けたんじゃないかと期待させられます。
また、これまでのふわくがそうでしたが、「フルサイズ機+明るい単焦点レンズの組み合わせこそが至高」という考えでした。
しかし、被写界深度が浅すぎる写真というのは、明確な意図をもって撮らないと、ただの自己満足という名の失敗写真の量産の原因になりかねません。
ふわくは、X-T4との出会いにより、カメラに対する考えが少し変わりつつあります。
さて、そんなわけで、今フルサイズ機を使っている人で、(ジンバルなしで)ブレの少ないハイクオリティな動画撮影と写真撮影を1台でまかないたいという人!
X-T4への一本化というのはいい選択だと思います。
ふわくは、今のところ、予約する気満々です。一緒に予約宣言しませんか?(笑)
コメント