こんにちは。
元量販店カメラ担当のふわくです。
さて、一眼レフを使いこなすパパさんたち!
ボケを楽しむために、標準レンズでドアップ写真を量産していませんか?
はい。私がそうでした(笑)。
しかし、以前レビューした、SAMYANGの14mm/F2.8をきっかけに超広角レンズの面白さにすっかりハマってしまい、それまでのドアップ写真の量産から少しスタイルが変わってきました。
そしてついに、こちらのレンズに買い替えてしまいました。
そう、SIGMAの超明るい超広角レンズ 14mm F1.8 DG HSM |Artです!
子供撮りメインでおなじみのふわくが、このレンズをどう楽しむかをお伝えしたいと思います。
作例多め、文字少なめでさくっとポイントを凝縮してお伝えます。
超広角レンズで人物撮影ってありえないでしょ!
14mmといえば、超広角。
超広角といえば、星空撮影、絶景撮影、建造物撮影が定番ですよね。
人物撮影で使われのは広角までが多く、超広角が使われることは稀(まれ)だと思います。
それもそのはず、パースが効きすぎるんです。
写真のはじっこに写った人の頭がびよ~んと伸びた写真、見たことはあるでしょうか。
超広角レンズは、ファインダーの端っこに近づくほど形が伸びる特性があるので、人の顔を写すときは、基本的に中央に配置しなければならなかったりと、
なかなか人物撮影では使いづらいんですが、モデルさんの体や脚(あし)をスラっと細長く美しく写すときなんかに使わることはあります。
長くない脚を長く見せる、こういうマジックみたいなことができるのは超広角の特権とも言えます。
あえてこのパースを活用した撮影こそが最大の醍醐味(だいごみ)でもあるんです。
パースを活かして撮ると非現実感が楽しめる
たとえばこの写真。(タイトル:ヒーローに迫る巨人)
天井の高さが子供の身長とあまり変りません。
こういう非現実的な絵をかんたんに作れるのが超広角レンズの面白いところです。
狭い部屋は広く。低い天井は高く。
今度は逆に、天井が実際の高さより1.5倍くらい高くなりました(笑)。
ちょっとアングルや被写体の位置を変えるだけで、写り方が大きく変わるのが超広角レンズの面白いところなんです。
ちなみに、不動産屋は物件の室内を超広角レンズで撮影します。
理由はただ一つ。部屋が広く見えるから。
出る出る遠近感
手前の娘と、奥の息子の実際の距離はほんの2.5mくらいですが、かなりの遠近感です。
望遠レンズを使ったときには背景が実際よりも近く見えます(圧縮効果)が、このレンズはその逆で、背景が実際より遠く見えるというわけです。
超広角レンズでAFが使える幸せ
SAMYANGのレンズを使っていたときに不便だったのが、AF(オート・フォーカス)が使えないことでした。
超広角レンズ未経験の方はご存知ないと思いますが、14mmぐらいの超広角になると、MFだとファインダー覗いてもピントの山がつかめないです。私もこれには驚きました。
この写真は背景がボケていますが、ピントはバッチリ瞳に合ってました。
これもし逆に、背景にピントが来ていたら、被写体がボケた写真になるという残念な結果となってしまいます。
撮影時に、左手はロープをつかんでいましたので、片手で撮ったということになります。AFがあってこそ撮れた写真です。
次の写真も左手をつないでいるので、片手のみで撮影しています。
しかも手をつなぎながら全身が余裕で収まるってすごくないですか?さすが超広角!
超広角なのにやわらかいボケ!楽しすぎる!
超広角レンズはその焦点距離の短さゆえ、とってもボケにくいんです。
しかし、このレンズにそれは当てはまりません!
あれ?これ本当に14mmだよな!?と思ってしまうほどクリーミーなボケ味。
初めて見たときに度肝を抜かれました。
でもいいところばかりじゃない・・・。
大変魅力的なレンズですが、実は欠点もあります。
まずはこれ↓
値段が高すぎる!!
この記事を書いた時点でネットの最安値が16万円台となっています。
SIGMAは純正レンズよりも比較的安いですが、このレンズは容赦ない価格設定です。
たしかに高いです。
しかし、風景、建物、スナップ、星空と幅広く使える超広角レンズである上に、F1.8という異例なまでに明るさを備えることで、唯一無二の写真表現ができるということを考えると、必ずしも高すぎるとも言えないと思います。
だからこそ私は買いました。
重いんだな、これが
重量はなんと1,120グラム。憎たらしいほどに重いです。
皆さんがお持ちのカメラよりも重いかも知れませんね。
あ、ちなみにソニーEマウント用はさらに110グラム重くて、1,230グラムとなっております。
フィルターがつけられない
ご覧のとおり出目金(でめきん)ちゃんです。
保護フィルターを始めとするフィルター類は取り付けできません。
私は保護フィルターは使わない派ですが、PLフィルターやNDフィルターは使えるに越したことはないとは思います。
それにしても美しいレンズだな・・・。おっと、つい心の声が漏れてしもた。
後ピン(あとぴん)だった
後ピン(あとぴん)や前ピン(まえぴん)といった言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
ズバリ、このレンズ、後ピンでした。
手前にピントをあわせてるつもりが、実際にはそれよりも後ろ側にピントが合ってしまう状態を指します。
これはレンズの個体差やカメラ本体との相性によって起こることがあるようですが、特にニコンのカメラとの組み合わせでは起こりやすいという噂があります。
近々これを使ったピント合わせのやり方を記事にしますね。
まとめ | 高くて重いけど、1本で表現の幅が一気に広がるレンズ
そんなこんなで、欠点もあるこのレンズ。
でも、14mmという超広角なのにボケる。これ自体が他のレンズにはない唯一無二の価値だと思います。
他のレンズでは撮れない世界が撮れてしまうわけですから。
パースが強烈につくので、ほんの少しカメラの角度を変えたり、ちょっと寄ったり引いたりするだけで違う写真が撮れてしまうんですから、そりゃもう楽しくてしょうがないです。
また、AFに対応しているため、子供と遊びながら自分の手足も写し込めるので、まさに子供といっしょに遊んだ思い出をそのまま切り取ることができます。
あ、そうそう、結局このレンズの最大の欠点は、
ちょっとやそっとな広角レンズでは物足りなくなってしまうことです。
覚悟してくださいね(笑)。
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