スマホを使う上で欠かせない「SIM(シム)カード」。
この小さなチップが、近年、「e-SIM」として、多くのスマホに内蔵されるようになりました。
「eSIMのメリットがいまいちわからない。SIMカードじゃダメなの?」
「契約するとき、どっちを選べばいいか迷うのよね。。」
「そもそも、eSIMってなんだっけ?」
今回の記事はこんな人たちに向け書かれています。
eSIM,物理SIMそれぞれにメリット、デメリットがあります。
どちらがあなたのニーズに合っているか、今回の記事ではっきりさせちゃいましょう!
新たな発見があるかも知れませんよ^^
今さら聞けないけど、聞いちゃう。「eSIMって何ですか?」
eSIM(いーしむ)って何ですか?
従来のチップ型のSIMに代わるもので、スマホ本体に内蔵されているSIMのことだよ。
便利なんだな、これが。
どう便利なんですか?
じゃあeSIMのメリットについてわかりやすく説明しよう。
eSIMって何が便利なの?
従来の物理SIMと比べて便利な点がいくつかあります。
まずはこれ。
メリット1:抜き差しする必要がない
eSIMは本体内蔵なので、そもそも挿したり抜いたりする必要がありません。
なので、今までやっていた以下の作業は必要ありません。
- 小さな穴にピンを差し込む
- トレイを引っこ抜く
- トレイにSIMカードを慎重に乗せる
- トレイを差し込む
特にこの「3」ですが、上下、裏おもて、を合わせるのが微妙にわずらわしいんですよね。。
これをやらなくても済むのは非常にありがたいです。
メリット2:SIMカードのサイズ選択をミスらずに済む
物理SIMはサイズ違いで3タイプも存在するので、自分が使うスマホが一体どれに適用するのかわからない、なんてことになりがちです。近年でこそnanoSIMタイプが主流とはなりましたが、中古スマホだとnanoSIMが使えないというものもまだまだ多いです。
ですが、eSIMを搭載したスマホなら、そもそもタイプを選ぶという概念すらありません。
eSIMに対応しているか、対応していないか、それだけ気にすればOKですからね。素敵やん♪
メリット3:申し込んだその日からすぐ使える
物理SIMカードだと、申し込んでから自宅に郵送されるまでに数日かかりますが、eSIMなら即日開通(※)が可能ですので、申し込んだその日からすぐに利用を始めることができます。
すぐに使い始めたいと考えている方には、特に便利な選択肢と言えるでしょう。
※契約するMVNO先や、申し込みする時間帯によっては翌営業日移行の開通になる場合があります。
e-SIMのデメリット -意外な落とし穴!?-
さて、一見、メリットだらけのeSIMですが、意外な落とし穴もあります。
デメリット1:設定が少しわかりにくい
設定方法が若干わかりにくいかも知れません。特にスマホの機種変更時の移行設定がわかりにくいです。
物理SIMカードの場合もスマホ側でAPN設定というのをおこなう必要はありますが、基本的にはカードを差し替えてその項目をおこなうのみとなります。
eSIMの場合は、古い機種でのeSIMの無効化や再発行の手続き、新しいスマホでの有効化設定など、作業の順番に気をつける必要がありますし、作業工程が若干多いです。
ですので、初めての設定を移行される方は少々戸惑うかも知れません。
格安SIMを提供する会社(MVNO)のWebサイトで設定手順のマニュアルなどが掲載されていますが、結局操作するスマホでマニュアルを見ながら操作もすることになるので、結構大変なんですよね。。
デメリット2:機種変更するたびに再発行手数料がかかる場合がある
再発行するたびに手数料がかかる場合があります。
「場合がある」といったのは、もちろん、かからない業者もあるからです。
ちなみに、先日の記事で対決した楽天モバイルと日本通信SIMですが、eSIMの再発行手数料が楽天モバイルは無料であるのに対し、日本通信SIMは1,100円かかります。
とはいえ、eSIM再発行手数料をケチって毎月の利用料が高くなるのは賢明とは言えませんので、毎年(もしくはもっと頻繁に)スマホを買い替える人は、物理SIMを選ばれるのもよいかと思います。
デメリット3:スマホによっては使えない
中古で購入した古い機種や、中国メーカーが発売している、いわゆる中華スマホなどはeSIMが対応していない可能性もありますので注意が必要です。
契約してしまってからでは遅いので、事前確認は必須です。
デメリット4:手続き完了後、使えるようになるのに数時間要する場合がある
あれ?
先ほど、メリットとして「即時開通」をあげてらっしゃいませんでしたっけ?
「即日」とは言ったが、「即時」とは言っていない。
新規契約にしろ、機種変更にしろ、eSIMの発行申し込み後に即使えるわけではないです。
場合によっては数時間から半日程度かかる場合がありますので要注意です。
特に、機種変更される場合は、一時的に使えない時間が生じることになりますので、空白時間を限りなく0にされたい方は物理SIMカードにされることをお勧めします。
デメリット5:スマホが壊れたら手続きが面倒
万が一、スマホが壊れてしまったときに、手続きが行えなくなるという事態に陥ります。
上のほうでも述べましたが、本来、eSIMの再発行をおこなうには、eSIMを使っている端末で手続き開始するというのが原則です。しかし、本体が壊れてしまったらそれが行えません。そのため、他の機種でeSIMを利用再開するということがスムーズにおこなえないことになります。もちろん回避策はありますが、少々面倒です。
ですので、万が一の破損、水没などのリスクも考慮すると、「カードを差し替えればOK」な物理SIMカードのようにはいかないシーンもあるので要注意です。
物理SIMはいずれ無くなる?
とはいえ、多くの通信事業者やスマートフォン製造業者がe-SIMへの対応を進めていますし、将来的には物理SIMは淘汰され、e-SIMに1本化される可能性が高いです。
しかし、物理SIMの高い普及度と、安定した技術であるという理由から、完全に置き換わるまでにはまだ時間がかかるかもしれませんので、慌ててeSIMに切り替える必要はないのではないかと思っています。
【まとめ】eSIMは便利だけどすべての人にマッチするとは限らない
今のところは、物理SIMとe-SIM、両方の良さを知りながら、自分に合った方を選ぶのがベストという結論になりました。
eSIMは、申し込んだその日に使えたり、カードを挿す手間がない、といったメリットはありますが、意外に不便な点が多いことに気づかれたのではないでしょうか。
私も本記事を書きながら、あらためて物理SIMの優秀さを再認識させられ、
「あれ?eSIM使うメリット薄くね?」
と思ってしまいましたw
実際、先日購入した中華スマホはeSIMに対応していなかったために物理SIMにしましたが、今後機種変更するときもカードを入れ替えるだけですし、これはこれでいいな、と思いました。
とはいえ、時代の流れは明らかにeSIM一本化に進んでいます。
事実、米国版のiPhoneは14シリーズ以降すでに物理SIMスロットが廃止されてますしね。
(米国版以外はiPhone15シリーズでも物理SIMスロットは搭載されています。)
ですので、いずれは「物理SIMは昔のもの」と言われる日が来るかも知れませんので、eSIMに慣れておいて損はないと思います。
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