こんにちは。元家電量販店マネージャーのふわくです。
ピアノにとって、湿度管理がいかに重要であるかは、皆さんはすでにご存知かと思いますので、いまさらご説明はしません。
代わりに今回は、三菱電機の除湿機「サラリPro(MJ-P180TX)」がいかに優秀な製品であるかということをテキパキとお話をさせていただきます。
結構なベタ褒めになっちゃうわけですが、はじめに断っておきます。私は三菱電機の回し者ではございません。
ちなみに私自身もピアノの購入に際し、MJ-P180TXを実際に購入しました。結果、大正解でした。
ですので、皆さんにもこの製品の魅力をぜひお伝えしたく、記事にさせていただきました。
また、衣類の乾燥でもかなり評価が高い製品なので、正直、ピアノ関係なしでもかなりオススメできます!
調律師などの専門家がこぞってサラリプロをおすすめ!?
実は、このサラリPro、調律師などの専門家がこぞっておすすめしています。
実際、「ピアノ 除湿機」などでググると、そんな記事がいくつも出てきます。
なぜ専門家がおすすめするのでしょうか?
除湿能力が高いコンプレッサー式を採用
サラリProがお勧めされる理由で共通していることの一つは、「コンプレッサー式」であるという点です。
ただでさえ湿度の高い日本ですが、梅雨の時期や夏場の湿度は異常なまでに高く、ちょっとやそっとじゃ除湿できません。
そんな高温多湿の時期には、コンプレッサー式の除湿機が大活躍します。
しかもパワフルなのに消費電力は低い。つまり、電気代もオトクなわけです。これは本当に助かります。
デシカント式は、冬場などの気温の低い時期の除湿に強いというメリットがあります。
つまり、逆にいえば、コンプレッサー式は冬場には適さないとも言えます。
ところがどっこい!MJ-P180TXは、コンプレッサー式にもかかわらず、室温1度からも除湿ができる(※)んです。
※独自技術の「おまかせ霜取」機能によって実現
室温が氷点下になる地域ではコンプレッサー式ではなく、デシカント式の除湿機が必要になります。
ちなみに、コンプレッサー式とデシカント式を、室温によって切り替えできるハイブリッド式というものもあります。
ハイブリット式は、同等の除湿能力を持つコンプレッサー式と比べると、本体価格が高いだけでなく、デシカント式で動作時は電気代が高いというデメリットがあります。
ですので、「1度未満にならない」もしくは「冬場はそもそも湿度が低い」というご家庭では、コンプレッサー式を選択すれば間違いないでしょう。
ピアノに最適な湿度を指定できる
サラリProがおすすめされるもう一つの理由は、「好みの湿度を数段階で設定できる」という点です。
ピアノにとって、最適な湿度は約50-60%と言われています。
ベヒシュタインの公式サイト記事では55%が適切と述べています。
つまり、このぐらいの範囲内で湿度を決め打ちで指定して除湿できることが最重要条件です。
ところが、いろいろ調べている中で、湿度を決め打ちで指定できない除湿機が意外と多いことがわかりました。
たとえば、「強」とか「弱」とか「快適」とか「自動」しか設定できないものも多いのです。
これでは肝心のピアノ用としては導入しにくいですよね。
ですが、MJ-P180TXなら50%~70%で5%刻みで柔軟に設定できるんです。
私は55%設定にしています。天下のベヒシュタインが55%と言うんだから、当然そうしますよねーw
内蔵湿度計の精度が高い
さて、いくら湿度が柔軟に設定できても、内蔵湿度計の精度が低ければ、全く意味がありません。
しかし、MJ-P180TXの内蔵湿度計はたいへん優秀との評価を目にしていましたので、購入前から期待していました。
しかし、こればかりは自分で試してみないとなんとも言えないなーと思っていましたので・・・試してみました。
除湿機がある場所と同じ部屋の少し離れた場所に、湿度計を置いていますので、それとの比較です。
MJ-P180TXの表示で湿度が上がれば、湿度計の湿度も上がります、その逆もまたしかりです。
それはもちろん想定どおりでしたが、どうにも表示がずれています。ひどいときは5度以上の差があります。
あれ?と思いましたが、なんてことはありません。
差が生じていたのは、除湿中に確認していたためです。場所によって湿度が異なるのは当然ですからね。
除湿が完了して、運転が停止した状態で見ると、差は0~3度程度しかありませんでした。
これはすごい!
また、ピアノは過乾燥になってしまってもダメージを受けてしまうため、正確な内蔵湿度計は必須と言えるでしょう。
でもMJ-P180TXなら大丈夫だと確信しました。
大容量タンクが排水の手間を省いてくれる
MJ-P180TXの強みはまだまだあります。
たとえば、大きな排水タンク容量。なんと4.7リットルもあります。
通常は2~3リットル台なので、これがいかに大容量かがおわかりいただけるかと思います。
除湿機は排水タンクがいっぱいになれば動作が止まってしまいますから、満水になる前に水を捨てなくてはなりません。
しかし、排水タンクの容量が大きければ、満水になるまでの時間が長くなるわけですから、水を捨てる頻度も低くなるわけです。
ちなみに、うちでは24時間付けているので、かなり水がたまります。
それでも、朝起きて1回、夜寝る前に1回、と1日2回の排水で済んでいるのは、この大容量タンクのおかげです。
これは本当にラクですよ。大容量タンクは正義です!
ちなみに、MJ-P180TXのタンクは、4本指をかけてガシっとつかめるようになっていますので、安定して抱えることができます。
連続排水にも対応している
さて、ここからは、調律師の方たちもあまり触れていない点についてお伝えしていきたいと思います。
実はこの製品、連続排水機能を搭載しています。これがまさに神機能なんです。私が最も重視した機能です。
というか、この機能があってこそはじめて「ピアノ部屋にお勧め」だと断言できるわけです。
排水タンクに水を貯めるのではなく、ホースを繋いで直接風呂場などに排水できるんです。
つまりは、自動排水です。こんな感じ。
ホースが伸びている状態はどう考えても邪魔です。それに見た目もスタイリッシュじゃない。
でもそれでいいんです。なぜなら、この機能を主に使用するのは、1日以上自宅を留守にするときだけでいいからです。
そう、この連続排水機能が真価を発揮するのは、旅行や帰省など、数日留守にするような場面。
これがもし、連続排水できない除湿機だったらどうでしょう。排水タンクが満水になった時点で、一切除湿してくれなくなってしまいます。
一人で(一台で)留守番をしているピアノは、家族が帰ってくるまでの間、ずっと高い湿度にさらされてしまうことになります。
連続排水機能というのは、そういった心配ごとから解放してくれる超便利機能。誰がいなくても絶えず除湿し続けてくれるわけですからね。
ピアノをお使いの方にとっては絶対に必要な機能と言えるのではないでしょうか。だから私は連続排水できることを最重要視しました。
排水タンクの取り出し位置が神
神機能ついでに、排水タンクの取り出し位置の神っぷりについても触れておきます。
ご覧のとおり、ど正面にタンクが設置されています。
これのメリットが2つあります。
まずひとつ目ですが、ちょっと下の写真をご覧ください。
ピアノを右横に設置しています。
もし仮に、向かって右側がタンク取り出し口だったらどうでしょう?
タンクを取り出すたびに、本体を縦に回転させなければなりません。
幸いなことに、MJ-P180TXは、足のところにキャスターがついていて、上のほうに取手もついています。
そのため、重量のわりにはラクに動かすことができます。
だとしても・・・毎回毎回、下のアクションが必要になるなんて面倒くさすぎます。
- 時計回りに90度回転させる
- タンクを取り外す
- タンクを元に戻す
- 反時計周りに90度回転させる
ああ、タンクが正面で本当によかった・・・。
また、正面にあるといいことがもう一つあります。
こちら、先程の写真です。
ご覧のとおり、水滴マークの窓がついています。
これはもちろん、タンクの水量を確認するためのものです。
これがもし横向きについていたらどうでしょう?
やっぱり本体を動かさないと水量を確認することができません。
ピアノが右にあろうが、左にあろうが関係ありません。
ああ、タンクが正面で本当によかった・・・。
同じコンプレッサー式の除湿機をかなりリサーチしましたが、向かって右側から着脱するタイプが圧倒的に多いことがわかりました。
次に多いのは背面。
正面についている商品はほとんどありませんでした。
ちなみに、MJ-P180TXと同じ三菱電機の除湿機の下位モデルはどれも取り出し口が右側になっています。
音が大きいのが難点
さて、ここまで良い点ばかりを挙げてきました。
しかし、決してパーフェクトな製品ではないということもお伝えしておきたいと思います。
無音だったらよかったのですが、音がします。特にコンプレッサー式の除湿機は、コンプレッサーが稼働したり、強めの風が吹くため、音が大きめになります。この製品に限ったことではありませんが。
たとえば、「湿度が高く、一番頑張っているとき」は、空気清浄機でいう、強風設定くらいの音がします。また、コンプレッサーが動く音もします。言葉では言い表しにくいですが、ブーンとかという感じの音です。
なので、音に敏感な人が寝室でコンプレッサー式除湿機を使うのはおすすめしません。
もちろん、設定した湿度になると自動でコンプレッサーが止まり、しばらく完全無音になります。
価格が高いのが難点
ネットでも4万円前後します。
1万円台から3万円台程度のラインナップが最も多いことを考えると、割高感があるのは否めません。
とはいえ、圧倒的な除湿性能の高さや、この製品の数々のメリットを考えると、個人的には決して高すぎる買い物だとは思っていません。
また、電気代もデシカント式やハイブリッド式と比較すると安いです。ランニングコストがお得なのは正直結構助かります。
大きさが大きいのが難点・・・いや、いうほど大きくないかも
デシカント式のものと比べると大型化しがちなコンプレッサー式。
ですが、MJ-P180TXはそれほど大きいとは思いません。
例えるなら、ごく普通の空気清浄機に若干厚みがプラスされた程度で、意外にコンパクトです。
他の記事などでは大きい大きいと言われていたので覚悟していましたが、いざ届いたら「あれ?思ったほどデカくないじゃん。」が正直な印象でした。
大きめの加湿器付き空気清浄機に比べれば全然小さいです。
口コミは?
私の感想ばかりを述べてもあれなので、世の中の口コミも調べてみました。
まず、いい口コミから。
やっぱり除湿性能の高さは言うまでもないようですね。
今回私はピアノ部屋の除湿が目的で購入しましたが、衣類乾燥機として使われる方も結構いらっしゃるようです。
口コミでは、「雨の日でもガンガンに乾かしてくれる」との意見もありました。
この除湿能力の高さを考えれば・・・まぁ当然でしょうなw
あと、キャスターがついているので、移動がラクという意見もありました。
私はピアノの横に置きっぱなしなのでキャスターは別に必要ありませんが、衣類を乾燥するときなんかは、自由に置き場所を変えられると便利だと思います。また、乾燥が終わってからまた定位置に戻すときなんかもラクですしね^^
あと、タンクが大容量な点についても皆さん、気に入ってらっしゃるようです。
やっぱり大容量だと頻繁に水を捨てる手間がないですからね。
そして、音についてですが、人によっては十分静かだという評価をされている方も意外に多くいらっしゃいました。
たしかに、音に関しては、それぞれの感じかたが違いますもんね。
実際、設定した湿度まで下がってたら静かどころか、(しばらく完全停止するので)無音になりますしね。
また、「うるさい」という口コミを散々見たあとに買った人はハードルが下がっていたこともあり、「思ったより静か」という評価になっている節もあるかも知れませんねw
最後に、「思ってたよりも小さかった」についてですが、タンク容量が大きいため、もっと大きいと思っていた、という感想を持たれる方もいらっしゃるようです。ちなみに、私も、大きいとは思いません。
続いて、悪い口コミです。
ああ、バックライト。たしかに付いてないですね。
真っ暗な寝室などで操作する場合なんかはちょっと不便かも知れませんね。
ですが、基本的には設定した湿度にしておけば、わざわざ手動操作をすることってあまり無い気がします。
なので、私としては、そもそもバックライト必要なし派です。
基本、55度に設定したまま、操作は一切しないので。
あと、やはり音が気になる方は少なくないようです。
ただ、除湿性能がめちゃくちゃ高いので、ある程度は仕方ないような気がします。
いろいろ調べた限り、除湿性能がめちゃくちゃ高い製品でなおかつ音も静かな、といういいとこ取りの製品はありませんでした。
せっかく買ったのに、逆に、「音は静かだけど思ったように除湿してくれない」のほうがよっぽど後悔すると思います^^;
実は、購入直前まで迷った製品が3つある
さて、実は、サラリプロを買う前に比較した製品が3つあります。
うちのピアノ部屋(というかリビング)は洋室18畳なんですが、階段やキッチン、浴室ともドア一つ開ければ繋がりますので、パワーに余裕のありそうな製品を検討していました。
MJ-180TXと同等(もしくは同等以上)の製品として、候補として上がったのが、次の商品たち。いずれも異なるメーカーの商品です。
- 山善 YDC-E300
- シャープ CV-P180
- コロナ CD-H2821
これらが候補になった最大の理由は、コンプレッサー式でなおかつ連続排水できるから、でした。
山善 YDC-E300はコスパ最強じゃん!と思ったんだけど・・・
実はこれ、買う寸前までいきました。
購入を検討した中で最も安価だったんです。
にもかかわらず、一日あたり30リットルもの除湿力。
さらにタンク容量も7.7リットルと超大容量。
しかも、湿度の段階設定も可。
しかもしかも、連続排水対応。
おまけにタンクは正面から着脱できるし、水量もひと目で見える。
これでMJ-P180TXより安いって、どういうことぉぉ!?
と思ったんですが、一点、致命的な欠点がありました。
それは・・・
操作をしないまま24時間がたつと自動で運転を停止するという仕様だったのです。
最初はネットのレビュー記事でつぶやかれていたので、真偽を確認すべく山善のサポートに聞いたところ・・・事実でした。
なんでよー!!連続排水に対応してるのに、24時間がMAXってしょぼすぎる。。
ということでこの製品は候補から外れました。
コロナ CD-H1821は、除湿性能・デザインもいい! だけど・・・
フラットなデザインで角が丸い。ピアノとマッチするデザインがいいなと思い、候補に入っていました。
もちろん、除湿性能は高い、連続排水機能あり、湿度の段階設定もできる。
だけどね、よく見ると、排水タンクの着脱位置が向かって右側なんです。
うちの場合は、すぐ右にピアノがあるので、上でも述べたように、毎回本体を動かさなければなりません。
それだけならまだしも、水位の確認もできないのは大きな不満です。
そしてそして、コロナの除湿機もまた、24時間で強制停止する仕様でした。
ちなみに、上位製品のWH-CD1821も同じ仕様です。
話になりません。
シャープ CV-P180は、24時間で停止しないし、デザインも悪くない! だけど・・・
実は、シャープのCV-P180は、わりと初期の段階で候補から外れました。
除湿性能は高い、連続排水機能あり。モダンなデザイン。24時間で勝手に停止しない。なのにです。
だって、湿度の段階設定は・・・できないし、排水タンクは正面ではなく右側だったからです。正面から水位が見えないのはやはり不便です。
残念。
プラズマクラ○ターやナ○イー自体には、メーカーがうたっているような殺菌効果があるというデータはないようです。
厳密には、同時発生するオゾンには殺菌効果はあるらしいのですが、長年浴び続けると人体に有害という説もあります。
ただ、諸説あるので、信じるか信じないかは(以下略)。
おまけ | ピアノの中に入れる乾燥剤って意味あるの?
まず結論から。
乾燥剤、調質材はほぼ全くといっていいほど意味がありません。
蓋を閉めようが何をしようが、隙間だらけなのがピアノってもんです。焼け石に水なんです。
乾燥剤が有効なのは、密閉空間の中に入れた場合だけです。部屋の湿度が高いのにピアノだけが理想的な湿度が保たれるなんてことは現実的にありえません。
というわけで、ピアノ部屋をちゃんと除湿には、除湿機が必須です。
似て非なるもの(?)として、防虫剤があります。
あれはニオイ成分を虫が嫌がるという性質のものですが、多少隙間があってもニオイは拡散します。
よって、あれは多少の効果は期待できるものと思われます。
まとめ ピアノ部屋の除湿には、死角なしのサラリPro(MX-P180TX)一択です
いろいろ検討しましたが、結果的にMJ-P180TXが、最も死角がない製品であるということを確信し、伊達に専門家もおすすめしていないのだな、と思いました。
基本的な性能もさることながら、タンクの取り出し位置に至るまで、使う人のことをしっかりと考えている製品ですので、満足しないはずがありません。
また、連続排水機能があるのに24時間で停止してしまうという製品がいくつも存在するのには驚きましたが、MJ-P180TXはその点も死角なしでした。
値段は高めですが、性能・機能を考えると妥当だと思います。
あと、MJ-P180TXは比較的広めの部屋に対応した製品ではありますが、小さい部屋で使うのも全然ありだと思います。
というのも、除湿機に関しては、完全に「大は小を兼ねる」ですから。
比較的小さめの部屋で使うにしても、素早い除湿ができるという恩恵を受けられます。
換気などで湿度が上がってしまっても、すぐに元に戻してくれるといった頼もしさは、何にも代えがたいです。
そんなわけで、MJ-P180TXは、ピアノをお持ちのすべての方に安心しておすすめできる除湿機と言えます。
とにかくパワフルな除湿が売りの商品なので、雨の日に室内で衣類をガンガン乾燥したいという方にも自信を持ってオススメできます!
<後日談>
先日の連休、帰省先に二泊しましたが、ちゃんと運転を続けてくれて、指定湿度を保ってくれていました。
ほんと最高。。
予告 | 次は・・・加湿器だ!
これから冬にかけては湿度が下がりますので、加湿が必要になるご家庭が多いと思います。
うちも冬は湿度が40%くらいまで下がるので、やはり50%くらいまで加湿する必要があります。
ということで、10月初旬に「ピアノ部屋の加湿に最もおすすめな加湿器」についても取り上げたいと思います。もちろん実際に購入して使ってみたレビューをさせていただきます。
購入前に徹底リサーチした内容を噛み砕いてご説明します。お楽しみに!
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