こんにちは。元量販店カメラ担当のふわくです。
今回は、SAMYANGの14mm/2.8を実写レビューです。
レビューを通じて、「超広角レンズ」の魅力についてもお伝えしたいと思います。お楽しみに!
超広角めちゃ楽しい。。もっと早く買えばよかった。
「一眼レフ=ボケを楽しむためのもの」
というのが、ふわくの中に長らくあった考えです。
しかし、ボケとは無縁ともいえる14mmという「超」広角レンズを手にしたことで、まるで新しい趣味を見つけたような気になりました。
このレンズとの出会いにはそれぐらいのインパクトがあったんです。
購入のきっかけ -部屋を広く見せたくて-
引っ越しをしたため、住所変更通知のはがきを出すことになりました。
そこで、リビングの写真を1枚載せることにしたんです。
でもどうせなら、少しでも広く見せたいというのが人情というもの。
ということで、早速、ふわくのメインレンズである28mm/1.4Eで撮ってみたんですが、これが思った以上に狭い!
ネットで不動産関係の物件撮影ノウハウを探ったところ、理想は14~24mmと書いてあるところがあるじゃないですか。
・・・ということで、これがきっかけで初めての超広角レンズ、14mm/2.8を買っちゃいました。
・・・なわけないじゃんw
実は、星景写真にも挑戦してみたいなって思ってたから、明るい超広角レンズに興味津々だったのさ。
ということで、早速ですが、28mmと14mmそれぞれで撮った写真を見比べてみてください。
ちなみにどちらもまったく同じ条件(撮影位置、アングル、設定)で撮影したものです。
これぞ超広角の醍醐味!パースを効かせて変幻自在
超広角レンズというのは、パース(パースペクティブ)の関係で、被写体がレンズの端に近いほど「伸びる「というか「引っ張られる」という特徴があります。
写真で端っこに写った人の頭がびよーんと伸びちゃうアレです。
パースの効きは、24mm以下になると強くなりはじめて、14mmくらいになるとかなり顕著(けんちょ)になります。
パースが強く効くほど、遠近感が強調されたり、静物でもダイナミックな表現が可能となります。
たとえば、女性の脚(あし)をスラッと長く見せたり、建造物を大迫力に写し取ったり。
買ってまだ間もないですが、私も少し撮ってみました。
帰省途中、トイレに入るために寄った小さなPA(パーキングエリア)で撮ったものです。
実はこのレンズを外で初めて使ったときの写真で、どきどきしながら撮りましたが、あっけなく「ぽい」写真が撮れて感激しました。
ちなみに、かなり鮮やかに見えますが 、撮影時のホワイトバランスの調節のみで、レタッチはいっさいしてません。
どんどんいきますよ♪
まだ薄暗い明け方、雪で覆われた広い灰色の世界と鮮やかな朝陽(あさひ)のコントラストが印象的でした。
このときの「見たまま」を写真に収めることができたと思います。
「見たままを写す」というのは当たり前のようで、これが結構難しいということは写真を愛する皆さまならよくご存知のことかと思います。
こちらは真っ暗闇で撮っていますが、地面のテカテカ具合がわかるくらいしっかり解像してますよね。
本当によく写るレンズです。
でも正直まだこの超広角を使いこなせていません。
ふわくの下手くそな写真より、世界中のカメラマンの写真のほうが参考になるかと思いますので、Flickrに上がっている写真のリンクを貼りますね。
https://www.flickr.com/groups/14/pool/
こんな写真が撮れちゃうんです。
星景写真で強力な武器となるF2.8という明るさ
超広角レンズといえば星景(せいけい)写真。
星景写真といえば、長時間露光で撮影する必要がありますが、時間が長すぎると星が流れてしまって、点として映りません。
なので、そうならないように、なるべくISO感度を上げる必要があるのですが、そうなると今度はノイズが乗ってザラザラに・・・。
じゃあどうしたらよいかというと、F値を小さく設定すればいいわけです。
しかし、開放F値が小さいこのレンズなら、ISO感度をいたずらに上げなくても、シャッター速度を比較的短くできるというわけです。
また、画質にとにかくこだわるために開放F値のままでは使わず、あえて少し絞って撮るという場合もあります。そういう場合でも元のF値が小さいほど有利ですよね。
明るい超広角レンズが星景写真で重宝されるのはこういった理由があったからなんですね。
デカかい前玉。でも意外に軽い。
続いて、デザイン的な特徴ですが、さすがは14mmという超広角だけあって、前玉は出目金(でめきん)みたいに「ギョロッ」と出っ張っています。
一般的なフィルターは当然つけられません。
あと、重さやサイズ的な部分については、単焦点ということもあってか、F2.8という明るいレンズのわりには、コンパクトで軽い(530グラム)です。
胴体もそれほど太くありませんので、
また、筐体は金属で、安っぽさは感じられません。
一番の決め手は、抜群のコストパフォーマンス
まず、このレンズを選んだ理由ですが、結論から。
「値段が安かった」
これに尽きるでしょう。
実はこれ、2019年11月にヤフーショッピングでなんと実質価格3万円ほどで買いました。もちろん新品です。
ちなみに、ふわくは中古が大好物ですが、このレンズは安かったので珍しく新品買いしちゃいました。
14mmという超広角レンズであるのに加え、開放F値が2.8でこの値段。
しかも上にあるように非常に高画質ですから、これは本当に破格ではないでしょうか。
嘘だろ!? ピントの山がつかめんぞ!
ファインダーごしでピントの山がまったくつかめないのにはびっくりしました(笑)。
このレンズで正確なピント合わせをするには、液晶のライブビューで拡大表示するか、ピーキング機能のあるカメラでないとほぼ不可能と言ってもいいでしょう。
なるほど。買う前からわかってましたが、このレンズが安い理由の一つは、AF(オートフォーカス)に対応していないからだと身を持って実感した瞬間でした。
そんなわけで、風景、建物、静物の撮影ではいいですが、はっきりいってスナップや動体撮影には向かないレンズだと言わざるをわざるを得ないでしょう。
ふわくのメインの被写体は子どもたちですが、このレンズで子どもたちを撮ることはほとんどないです。
EVFとピーキングで多少は使えるでしょうが、動きモノへの対応がキツいのには違いありません。
まとめ:こんな人におすすめ
ということで、このレンズは万人にお勧めできるレンズではないのですが、
次の2つくらい当てはまるような人ならきっと幸せになれるはずです。
・モノさえ良ければ韓国だろうが中国だろうが気にしない
・室内を広く写したい不動産のカメラ担当
・建造物を大迫力に写したい
・価格が安くても画質が良くなきゃ意味なし
・星空や天の川を広く収めたい
・ボケ表現に飽きたのでちょっと新しい表現力を手に入れたい
・風景をじっくり撮る派なのでMFでかまわない
・とりあえず超広角レンズを一度使ってみたい
あなたもぜひ一度超広角レンズを体験してみませんか?
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