前回は、スピーカーにスポットを当てました。
後編の今回は、USB DACとしては異例の売上を誇る iFi-AudioのUSB DAC「ZEN DAC」です。もうね、大人気商品ですよ。
前編で紹介したPresonus Eris E4.5はこのZEN DAC V2と組み合わせることでポテンシャルを最大限に引き出すことができるんです。
ZEN DACを知らないですって??
大丈夫!今からご説明しますよ^^
ZEN DACって何?
ZEN DACが何かをご説明する前に、そもそもこれを使うとどうなるのか?という点について触れておきたいと思います。
ZENDACのオフィシャルサイトいわく、
音楽に感動できるようになります
引用元:iFi Audio ZEN DAC 公式ページ
だそうです。
こうも言っています。
この世のものとは思えない音楽性によって、あなたの耳がにっこり笑うでしょう
引用元:iFi Audio ZEN DAC 公式ページ
つまりは、それくらい気持ちのいい音楽体験にいざなってくれるということです。
この自信溢れるキャッチフレーズ、果たして嘘か真か。
もちろん、ZEN DACオーナーとしては、「真」だと断言できます。だって、数年ぶりに、音楽を聞いて本当に気持ちいい、と思えたんですから。
人気の秘密は・・・抜群の高音質と低価格にあり
PC(のマザーボード)に標準搭載されるオーディオ機能は、お世辞にも高音質とはいえず、いくら高級なスピーカーやヘッドホンを接続したところで、それらの真価を発揮することはまずできません。
その弱点を補うために、かつては、PCにサウンドボード(オーディオボード)を設置するが主流でしたが、現在は、主力製品は外付けタイプのものに置き換わりつつあります。
その中でも、USB接続可能な、いわゆるUSB DACというものが主力となっています。
USB DACも、どうせ買うなら高音質なものが欲しいわけですが、平気でウン十万とかします。
一部のオーディオマニアでないととてもじゃないですが、こんな金額出せません。
そして2019年8月、ZEN DACなる製品が彗星のごとく現れました。
2万円そこそこなのに恐ろしく高音質、しかもコンパクト。さらにUSBバスパワー駆動と来たもんだ。
これで人気が出ない訳がありません。
実際、爆発的な人気を博したのは言うまでもありません。
さらに、これまでに様々なアワードも受賞しています。
基本的には味付けのないピュアな音を出してくれるという点でしょうか。
前回ご紹介したスタジオモニタースピーカーPresonus Eris E4.5もまた味付けのないピュアな出音が特徴的ですが、これらの組み合わせによって、限りなく、ソース(音源)の再現性の高い音が楽しめるわけです。
言い換えると、ジャンルを一切問わずに音楽が楽しめるということでもあります。
ポップス聴くにはいいけど、クラシックには向かない、なんてことが往々にしてありますが、そういったことがない。なのでユーザーを選ばない製品であるといっても過言ではないと思っています。
ZEN DACの特徴的機能
最大の特徴は、上で挙げたピュアな高音質に尽きますが、いくつか特徴的な部分があります。
ソースによって、LEDのカラーが変わるのが楽しい
再生中のソースのサンプリング周波数やオーディオ・フォーマットに応じて、ボリュームボタンの外周のLEDカラーが変わります。
音源によって色が変わるのが地味に楽しいです。
たとえば、MQA Studioで再生している場合はこのように、ブルーで光ります。正面から見ると柔らかい間接光というのがなにげにオシャレ。
MQAにも対応している
上でも出てきたMQAですが、これって何なんでしょう?
MQAとは、原音を忠実に伝えられる高音質なオーディオフォーマットのことで、FLACのようなPCMハイレゾ音源よりもさらに高音質です。
サブスク型音楽配信サービスでは、TIDAL(タイダル)がMQAに対応しています。
ちなみに、TIDALは日本未上陸ですが、日本にいながらでも利用する裏技があります。詳しくは・・・ググってくださいw
耳で聴こえる周波数には限界はあるものの、音というのは耳だけではなく、カラダの表面(皮膚)でも感じ取ることができ、そこからさらに脳で反応するわけです。
ちなみに、「ハイレゾ対応」かどうかが重要なのは、DACなどのデジタル機器のみです。
スピーカーのようなアナログ製品は、もともとハイレゾ対応なので、「これってハイレゾ対応?」などと気にする必要はないです。詳しくはググってくださいw
低音のブースト機能がなにげに便利
ボリュームの左に「TrueBass」という低音増強のボタンがあります。
より低音が欲しい場面で「ポチッ」と押すだけで低音が強調されます。公式ページにもありますが、これによって中域を汚すことがないというのもポイントです。
そうなんです、ミソは、ポタン一つでいい塩梅(あんばい)に低音を強調してくれ、元に戻したいときはもう一回ポチっと押せばいいという手軽さが最高なんです。
その他の特徴的機能
他にも、ヘッドホンアンプとしても使えたり、バランス接続に対応していたり、等々、いろいろな特徴があります。
しかし、接続用ケーブル等について少し説明したいことがあるので少し先を急ぎます。
ということで、ZEN DACについての説明はこれくらいにします。
公式サイトの説明が簡潔明瞭でわかりやすいので、詳しくはそちらを御覧ください。
高音質環境を実現する上で、必要なケーブル類について
さて、スピーカーもDACも揃いました。
最後はいよいよケーブルです。
スピーカー、DACともに、バランス接続に対応しています。
バランス接続用のケーブルはどちらにも標準添付されていないため、別途用意する必要があります。
スピーカー側の端子は6.35mmで、DAC側は4.4mmとなっており、これをダイレクトで接続するためには、以下のようなケーブルが必要と思われました。
ところが、上の写真をご覧のとおり、6.35mmのケーブル同士の距離が近すぎるので、スピーカー(Presonus Eris E4.5)では使えません。
かなり探しましたが、1つの製品でいい感じのものがなかなかなかったため、2本のケーブルを用意することにしました。
1本めはこちらです。
長さは4種類(1m, 2m, 3m, 5m)から選べます。
ちなみに、私はスピーカー間が1m離れるので、2mを選択しました。
そして、2本めは、これをZEN DACのバランス端子に接続するための変換ケーブル。
ZEN DAC側が3.5mmだったらこのケーブルは必要なかったのですが、4.4mmなのでこのケーブルが必要になります。
4.4mm-3.5mmの変換ケーブルは軒並み高価です。
この製品は、ケーブルの導体に単結晶銅が使われていており、なおかつ撚り(より)線ということで、導通性高く、さらに高耐久となっています。多少引っ張っても余裕です。
これで晴れてスピーカーとDACの接続は完了です。
あと、左右のスピーカー同士を接続するケーブルですが、付属のものは細くて短いので、定評のあるカナレの4S8を使用することにしました。
これかなりオススメです。これもAmazonが安いですね。
そして最後は、DACとPCとの接続ケーブルです。
標準添付のケーブルでもOKといえばOKなんですが、いかんせん短い。
また、メーカーとしても、あくまで動作確認用とのことでオーディオ用のものを推奨しています。
ということで、私は定番のこのケーブルを購入しました。
おまけ | ZEN DACは机下への設置がおすすめ!
ZEN DACはそのコンパクトな筐体(きょうたい)ゆえ、設置場所(置き場所)は柔軟に決められます。
私は最初は、下の写真の位置に設置しました。
ところが、ZEN DACをインストール後は、ボリューム調節をOS側で出来なくなるため、ボリューム調節をするたびにZEN DACに手を伸ばす必要があります。
これが結構面倒なんです。そしてひらめいたんです。
そう、ここに設置すればいいじゃない!
ボリューム調節が手元でできるなんて、快適過ぎて幸せ~。
両面テープだけでもしっかりと固定できるのは、小型軽量なZEN DACならではですね。もうサイコー!
まとめ | 5万円で音楽に感動したい人
音質の良し悪しって言葉で表現するのって本当に難しいんですよね。
正直こればっかりは、聴けばわかりますとしか言いようがありません。
そこそこ高い金額出してオーディオシステムを構築したのに、思ったより大したことなかったという人や、
最近音楽聴いて魂揺さぶられることがないというアナタにこそぜひ試していただきたい最強の組み合わせです。
コメント