こんにちは。元量販店カメラ担当のふわくです。
あなたは中古のカメラを買ったことがありますか?
わたしは量販店で新品のカメラをお客様に販売していたくせに、自分はネットオークションでもっぱら中古品ばかり漁って買っていました。
理由は単純明快。
コスパが最強だからです。
憧(あこが)れの上位モデルは中古を狙え!
「一眼レフはレンズにもお金がかかるから、せめて本体はお得に買いたい。」
「憧れの上位モデル、今の自分にはとても手が届かない。」
そんな、わたしみたいなわがままな人に向けて今回の記事をお届けします。
失敗しない中古品の見分け方もお教えしますので、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
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カメラは5年で60%オフ、10年で80%オフ
新品の最新モデルには唯一の欠点があります。
それは「価格が高い」ということ。
お金があり余る状況であれば、何も思い悩まず即決しちゃえばいいわけですが、給料もろくに上がらない昨今、なかなかそうもいきません。特にわたし(笑)。
しかし、幸いなことに、デジタルカメラはコンパクト機か一眼レフかによらず、値崩れがものすごく激しいんです。
というのも、とにかくモデルチェンジのサイクルが激しく、型落ちになった製品の市場価値が下がり続けるからです。
つまり、まだまだ現役で使えるレベルのカメラであっても、値段だけがガンガン落ちまくる、そんなありがたい世界が中古デジカメの世界です。
下の表は、各カメラの発売時価格と今の相場価格を比較したものです。
発売時との価格差に注目してください。
※2019年7月現在の中古価格(ヤフオクの落札相場直近10件分の平均価格)
※正常動作品の価格です。(不良品、ジャンク品は除外しています。)
ついでに、最新モデルとの価格差についてもまとめてみたよ。
※2019年7月現在の中古価格(ヤフオク)と最新価格(価格ドットコム)の比較
型落ちを侮(あなど)るな!
SONY α7III|画像引用元:SONYのWebサイト
でも一度鏡に向かって問いかけて見てほしいんだ。
「君は本当に最新モデルを買う必要があるのかい?」
「10万円も高い最新モデルを買う意味は本当にあるのか?」
ってね。
最新モデルが発売された途端、旧製品がくすんで見えるという人は多いかも知れません。
各カメラメーカーは、次々と目新しい機能を搭載した新製品を世に出し続けるため、競争原理でどのメーカーも必要のない無駄機能付加価値をどんどん追加していくものですから、それが搭載されていない旧製品はものたりなく感じられるわけです。
しかし、写真撮影において必要な機能はもうとっくに完成していると言っても過言ではありません。
カメラの性能が上がれば、使う側としては便利になるし、今まで以上にキレイに撮れるし、チャンスにも強くなる、といいことずくめ。
でもね、忘れないでほしい。
この世に存在する素晴らしい写真のほとんどは、「旧製品」で撮られたものであるということを。
おい、聞いているのか?昔の俺!
・「猫に小判」
・「写真しか撮らない人に4K動画機能」
・「三脚使って風景写真を撮る人に手ブレ補正機能と高速連射/AF」
・「インスタグラムに写真を投稿するだけの人に4000万画素」
もう一度言います。
「本当に最新モデルが必要かどうかよーーく考えて!」
特に一眼は、本体にお金をかけるより、レンズにお金をかけたほうが幸せになれます。
ここ試験に出ます。
中古って壊れやすいんじゃない?
中古品について、よくある質問がこれです。
結論からいうと、中古だからといって壊れやすいということはありません。
上のほうでも書いたとおり、私自身、これまで数十台のカメラとレンズを中古で買って使ってきましたが、壊れてしまった経験はほとんどありません。
てことは壊れたこともあるのか?
ちなみにそのカメラは、発売当初の実売価格が13万円を超えていましたが、わたしが中古で買ったときの価格は約8千円でした。「万」じゃないですよ。「千」です(笑)。
実際壊れてしまったという経験はこれ一台だけでした。
とはいえ、新品と比べると寿命が短いのはそのとおりだと思います。
特に一眼レフなんかはシャッター回数の耐久の問題もありますし、ガンガンぶつけられるほど酷使されていれば普通よりも寿命は短くなると思います。
壊れにくい中古の見分け方
荒く扱われたかどうかは、外観を見ればある程度わかります。
以下のようなものは避けたほうがいいです。
- 全体的に塗装の剥(は)がれが激しい
- 目に見える傷が多い
- へこみや欠けがある
- 商品説明にジャンク品と書かれてある、または、故障部位がある
はい、問題はシャッター回数です。
実はシャッター回数に関しては調べる方法がなくもないのですが、残念ながら売り主さんが開示しない(教えてくれない)ことがほとんどです。
じゃあどうやって見極めるか。
実はこれも外観がポイントですので、上で上げたポイントと同じです。
なぜ外観とシャッター回数が結びつくのかというと、逆に、目立つ傷がほとんどなく、キレイな外観なのに、シャッター回数だけが異常に多い、ということは基本的にありえないからです。
カメラの寿命について
3年とか5年、そして10年など、ネット上にはいろいろな情報が錯綜(さくそう)しています。
なかには「新しいカメラが欲しくなって買い替えするのが3年~5年。だから寿命もそれくらいってことで。」
といった、やや乱暴な意見も見られます^^;
わたしの場合も、壊れる前に売却してしまうことがほとんどなのではっきりとした年数は不明ですが、個人的経験則だと、使い続けた場合でおよそ15年ほどです。
これまで約5台ですが、発売から15年使ったカメラがあります。これまた壊れるまでは使わず、売却となりましたが。
実際には15年以上もつ可能性もありますが、その前に買い換える方がほとんどではないでしょうか。
10年前の中古品を買ってから、更に10年使うというのはさすがに厳しいかも知れませんね。
でも10年前のものだったら80%OFF以上である可能性が高いので、5年も使えたら十分元が取れるんじゃないでしょうか。
また、寿命以前に早く壊れる可能性もあります。
いわゆる「ハズレを引いた」というやつです。残念ですが、修理か買い替えしかありません。
しかし、これは中古に限ったことではなく、新品でも起こりうることです。
中古ってなんだか汚そうじゃない?
たしかに中古は汚れているイメージがありますよね。
やはり汗や手あかくらいはつくでしょう。
でも表面的な汚れは拭けば一瞬でキレイになるので大きな問題ではありません。
レンズ拭きやアルコール除菌ウェットティッシュで拭いてあげればバッチリです。
喫煙者のオーナーからは買うな!
むしろ表面的な汚れよりも気にすべきはタバコです。
タバコのヤニは表面だけでなく、本体内部のパーツに悪影響を及ぼす可能性があるからです。
しかし残念ながら外観を見ただけでは、売り主さんがタバコを吸っていたかどうかまではわかりませんので、売り主さん本人や同居家族に喫煙者がいるかは事前に確認しておいたほうがいいです。
とはいえ、オークションやフリマでは都合の悪い質問には答えない人も多いので、そんな出品者からは買わないようにしましょう。
私はうっかり質問せずに購入したカメラが、届いた瞬間、荷物の箱ごとタバコ臭くて萎(な)えた経験があります。
ワクワクして受け取ったカメラがいきなりタバコ臭かったときのがっかり感はハンパないです。。
ということで、喫煙環境かどうかは必ず確認しましょう。
まとめ | 食わず嫌いは損をする。中古は掘り出し物の宝庫だ。
中古だったら、
- 少し前だったら指をくわえて見ていた憧れの機種がゲットできる!
- 安く買った差額で欲しかったレンズが買える!
- 同じ予算でワンランクどころかツーランク上の製品が買える!
などなど、計り知れないメリットがあります。
中古だからといって必ずしも壊れやすかったり、汚れがひどかったりするわけではありませんから、食わず嫌いは損しますよ♪
「潔癖症なので、中古とかマジ勘弁。」
「金は十分ある。カメラに使う金は惜しまん。」
「どうしても俺には最新モデルの機能・性能が必要なんだ。」
という人以外は、ぜひ中古を検討してみてください。
中古の世界は掘り出し物の宝庫ですよ!
あ、最後に一言。
「そのカメラ、新品で買ったその瞬間から中古ですよ。」
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