こんにちは。
昨夜、子どもを寝かしつけにいったところ、子どもより先に眠ってしまったふわくです。
さて、前回のコラムでも取り上げましたが、最近のスマホは、デュアルカメラやトリプルカメラの搭載により、デジカメの存在をおびやかすほどの実力をつけつつあります。
そんななか、果たして、今後コンデジ(コンパクトデジカメ)の存在意義はあるのでしょうか。
コンデジ黄金期はもう昔のはなし
わたしが量販店に就職した2000年代初頭は、ちょうど世間一般にデジカメ(主にコンデジ)が知れわたりはじめた頃で、2010年にピークをむかえるまで、売上台数を毎年塗り替えつづけました。(※)
※CIPA(カメラ映像機器工業会)しらべ
そんななか、突如としてカメラ付きケータイなるものが登場しました。
毎日持ち歩くケータイにカメラが搭載・・・そりゃもうベンリに決まってます。
農業を営む父の名言が生まれたのもその頃です。
しかし、すぐにはコンデジの売り上げが落ちることはありませんでした。
というのも、ケータイのカメラは、CMOSセンサーやレンズの性能、画素数などあらゆる点において、デジカメより劣っていたので、はっきりとした差別化ができていたのです。
その実力差たるや、もう・・・。
そんなわけで、ただちにコンデジの売り上げに影響が及ぶことはありませんでした。
ところが!
2010年をさかいに、販売台数はじわじわと下がりつづけ、2018年のコンデジ販売台数は、ピーク時のわずか1/4(25%程度)までまで落ち込みました。(※)
※CIPA(カメラ映像機器工業会)しらべ
ケータイ(スマホ)カメラが性能向上したことで、コンデジとの差が目に見えて縮まっていっていったことが影響していたということは言うまでもないでしょう。
農業を営む父のことばも、ここに来ていよいよ現実味を帯びてきたわけです。
■消えゆくコンデジ
そんなわけで、個性のないいわゆる「フツーのコンデジ」は、いずれ淘汰(とうた)されるでしょう。
コンパクトさではすでにスマホに負けているコンデジ。
コンデジ以上にコンパクトで、しかもちゃんとキレイに写るとなれば、わざわざデジカメを買う必要がないわけです。
ですので、スマホと明確な差別化をはかるには、スマホが追いつけないほどの強烈な個性がなければなりません。
トリプルカメラ(三眼カメラ)搭載スマホの登場で、スマホでも光学ズームが使えるようになり、
光学3倍ズームや5倍ズームといったコンデジはもはや存在価値がないでしょう。
メーカーの人に怒られたりしませんよね?
個性あふれるコンデジはこれからも生き残る
一方で、スマホにはないユニークな特徴をもつ製品はこれからも生き続けるでしょう。
たとえば・・・
【個性派デジカメ その1】
一眼レフ並みの大型CMOSセンサーを搭載
画像引用:GR III|リコーイメージング株式会社のWebサイトより
CMOS(しーもす)センサーとは、ほとんどのデジカメに搭載されている、いわば魂(たましい)にあたるパーツです。
かつて一眼レフやミラーレス一眼にしか搭載されていなかった大型センサーを搭載するコンデジが出てきました。
ところで、センサーが大きいと何がいいんですか?
センサーが大きいほど、色の深みや精細さがよりリアルに表現でき、一眼レフのような強烈なボケを活かした絵作りもしやすくなります。
また、小さなセンサーだと、室内や暗い場所で撮影すると画質がざらざらとしたノイズ(高感度ノイズ)が目立ってしまいます。
小さなセンサーのカメラで撮ったイメージ画像
せっかく上手く撮ったつもりだったのに、「ザラザラノイズまみれだった」は悲しすぎますよね・・・。
大きなセンサーだとノイズの発生も少なくおさえることができます。
大きなセンサーのカメラで撮ったイメージ画像
価格が高い&カメラのサイズが大きくなりがち
ただ、最近のコンデジは大型センサーを搭載していても従来と比較するとだいぶコンパクトになりました。
逆にいえば、スマホのようなコンパクトなボディには、物理的に大きなセンサーを搭載することができないので、今後もスマホとは明確な差別化ができるでしょう。
【個性派デジカメ その2】
強力な防塵防滴と耐衝撃 | アウトドア派の強い味方
スマホや一眼レフでも、防水機能が付いた製品はありますが、水中に完全にもぐって撮影できるような製品はありません。
また、うっかり落としてしまったら一眼ならその重さで即おだぶつとなることが多く、また、スマホだと本体はなんとかなっても、画面がバキバキに割れてしまうことがよくあります。
画像引用:Tough TG-6|オリンパス株式会社のWebサイトより
そういえばうちでもつい先日、子どもがカメラを棚の上から取ろうとしてどん手にとって、うっかり
ドン!
と床に落としてしまいました。
オリンパスのTG-6は強力な防水機能、防塵(ぼうじん)機能に加え、衝撃や荷重にも耐えられる機能があるので、子どもに雑[st_af id=”に扱われてもびくともしないと思います(笑)。
【個性派デジカメ その3】
超高倍率ズーム | 木星や土星も撮れる!?
光学125倍(3000mm相当)というバケモノのようなコンデジもあります。
いや、サイズ感としてはもはやコンデジと呼んでいいのか微妙ですが、ニコンの製品カテゴリでは一応コンデジに分類されていますw
画像引用:COOLPIX P1000|株式会社ニコンのWebサイトより
こちらは運動会どころか、野鳥のどアップや、月のクレーターまで写ってしまいます。
下記は実際にCOOLPIX P1000で撮影したサンプル画像です。
画像引用:鳥|株式会社ニコンのWebサイトより
かなり凄いカメラなので初めて製品発表されたときはとても興奮しましたねw
まとめ | キャラが濃いコンデジはこれからも生き残る
スマホカメラがものすごい勢いで進化しているので、コンデジの多くは消えてなくなる運命にあると断言してもいいでしょう。
上のほうでも書きましたが、すでに数字が物語っていますし、スマホでこと足りることが多くなってきたからです。
しかし、その一方で、ユニークな特徴をもつコンデジは当面生き残るはずです。
比較的価格もお手頃なのに加え、スマホには真似できない超望遠や、衝撃耐性の強いカメラや、一眼レフやミラーレス一眼よりコンパクトなのに大きなセンサーを積んだカメラ。
あなたの目的にあった機能をコンパクトボディに備えたコンデジならばとても価値ある商品であるといえるでしょう。
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