こんにちは。元量販店カメラ担当のふわくです。
まもなく、α7S IIIや、α7C、そして、来年早々にはα9IIの後継機(?)など、続々とSONYのフルサイズミラーレスの発売が予定されています。
SONYは、相変わらず勢いがありますよね。今やミラーレス一眼の圧倒的No.1メーカーであるということに異を唱える人はいないと思います。
今回は、ニコンの一眼レフ最上位モデルと、SONYのフルサイズミラーレス一眼を短期間に、行ったり来たりした私が、SONYのフルサイズミラーレスの魅力と弱点について率直に語ってみたいと思います。
長い記事になりますが、これからSONYのミラーレスを購入しようかどうか迷っている方にとって少しでも参考になればと思って心を込めて書きましたので、ぜひご覧いただければ嬉しいです。
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全く興味がなかったはずのSONYのミラーレス一眼
子供が生まれたのを機に、憧れだったニコンのフラグシップ一眼レフ「D3s」を購入し、長年愛用しました。
これを言うと怒られるかも知れませんが、私は、ミーハーな人間が使うのがSONYのカメラ、くらいに思ってました。
SONYのミラーレス一眼が大人気なのはもちろん前々から知っていましたし、猫も杓子もSONYミラーレスという風潮があるということも気づいていましたが、いまいち興味が持てなかったんですね。
前身はコニカミノルタひいては旧コニカ&旧ミノルタの名門カメラメーカーの血筋を引いているというのを知りつつも、どこかでSONYというロゴがついた一眼に違和感を抱いていたというのも一つかも知れません。
それに、愛機の ニコン D3s に何ら不満もありませんでしたし。それはもう大変素晴らしいカメラでしたから。
ところが、ある日をきっかけに、SONYのカメラが気になって仕方ない病を発症してしまうことになるのです。
イルコさん、アンタまでSONYに鞍替え(くらがえ)!?
発症のきっかけはこの動画でした。
そうです。「コンニチハー イルコデース!」で、お馴染みの、あのイルコさんの動画です。
イルコさんといえば、ライティングテクニックを駆使した独創的なポートレート写真を撮影されているプロカメラマンです。
そのプロカメラマンが商売道具である、CANONのフラグシップ一眼レフから、あっさりとSONYのミラーレス一眼に乗り換えてしまったんです。
嘘だろイルコさん・・・アンタまでSONYに行くのかよ・・・そう思いました。
てか、SONYのミラーレスってそんなにいいのか!?
初めてSONYのミラーレスが気になった瞬間でした。
愛機の粗(あら)が目につくようになってしまった
一度気になったら最後。
血眼(ちまなこ)になってSONYのαシリーズについて調べました。
そして、調べば調べるほど、SONYが選ばれる理由がわかってきました。
それと同時に、愛機 ニコンD3sの粗(あら)が徐々に目に付くようになってきたのです。
たとえば・・・
撮影前に露出を確認することができない
これはD3sに限ったことではなく、一眼レフ全般に言えることですが、事前に正確な露出を確認することができません。
しかし、ミラーレス一眼なら、EVF(液晶ビューファインダー)や背面液晶モニターによって、撮影前に露出が確認できます。
これについては正直、前々から羨ましいとは思っていました。
というのも、私はマニュアル露出派ということもあり、イメージどおりの露出で撮るために、以前のテストショットをしていました。これがなかなか煩わしいんですが、SONYならミラーレスなのでもうその手間がないというわけです。
リアルタイム瞳AFなんてシャレたもんはない
最近でこそ、珍しくなくなってきた瞳AFですが、SONYはいち早くこの瞳AFを採用しました。
最初は、「瞳☆AFだって?そんなミーハーな機能いらんわ」くらいに思っていました。
しかしこれこそ、子供撮りをメインとする私のような人間には、めちゃくちゃ強力な武器だと気づいたわけです。
実際、構図も考えながら動き回る子供の瞳にピントを合わせるのって、ニコンD3sはもちろん、瞳AFを搭載していない大半のカメラではかなり困難です。
なので、ある程度構図を無視して、あとからトリミングして調整するか、絞りを多少絞って撮影する必要がありました。
でも瞳AFがあれば、構図に集中できますし、もっと言うと、ファインダーや液晶モニタを覗かなくてもピントが合わせられるんです。
ローアングルで撮るときなんかも、片手伸ばしてパシャ、これだけで被写体の瞳にバッチリピントが合うですよ!?まるで魔法です。
動画は、4Kはおろか、Full HD(1080p)にすら対応していない
D3sに動画機能はありましたが、720p/24fpsしか対応していないので、オマケみたいなものでした。
4Kまでは必要ありませんが、せめてFull HDに対応してくれていれば、一眼動画はもっと積極的に活用していたことでしょう。
私はGoPro8も使っていますが、正直、高感度耐性に弱すぎるため、完全に屋外専用機と化しています。
人生初のSONYフルサイズミラーレス購入! しかし・・・
さて、そんなこんなで、D3sを売却したお金を購入資金とし、SONYの超大人気フルサイズミラーレス一眼 α7IIIを購入しました。
乗るしかない。このビッグウェーブに。ってね。
α7RIVがすでに発売されていましたが、個人的に、高画素機には興味がなかったということと、上であげたD3sの弱点はα7IIIですべて解決することがわかっていたからです。
ところが・・・
残念なことに、買い替えによる代償もまた大きかったんです。
その代償とは!?
では具体的にあげてみましょう。
シャッター音がキモチェエエエ・・・くない
α7IIIのシャッター音は、とてもお上品な音。
いや、人見知りの人が小さい声で挨拶しているような感じとでも言ったらいいだろうか。
対して、バシバシッと決まるD3sのシャッター音は撮っていて本当に気持ちがよかった。
なんというか、気分が乗るんですよね。シャッター音は大事だとあらためて感じました。
ボディは小さいけど、結構ズッシリくる・・・
D3sと比べると、ボディはかなり軽いはずなんですが、グリップが浅く、奥行きもそれほどないことから、小指が余ってしまい、重みがダイレクトに感じらます。
特に重めのレンズを組み合わせたときは、かなりズッシリ感じられます。
ただ、これについては、以前の記事でご紹介したアイテムを使えばバッチリ解決したので、まぁとりあえず許しますけど。
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各端子のカバーがプラスチックで安っぽい・・・
どうしてもD3sと比べてしまうんですが、D3sは各端子のカバーの材質に至るまで作りの良さが感じられました。
厚手のラバー材で高級感が漂います。
一方、α7IIIはペラペラ、ペロンペロンな樹脂カバーで、かなり萎えます。(α9も同様)
いかに、ペラペラ、ペロンペロンなのかを他メーカーのカメラを使っている方にもぜひ知っていただきたい。
そのためにわざわざこの17秒の動画を撮影しました。
それではどうぞ~。
おわかりいただけただろうか?
「たかがカバー」かも知れませんが、結構こういう細かい作りって気になるんですよね。
ファインダーが電子ビュー(EVF)ってなんだか萎える・・・
買う前からわかっていましたよ。ええ。
でもね、実際使ってみると、やっぱり違和感ある・・・。
α7RIVは576万ドット、α9は369万ドット、α7IIIは236万ドットだっけね。
やはり光学ファインダーでの視界が身に染み付いている人間からすると、500万ドット超えていても、まだ光学ファインダーに迫っているとはお世辞にも言えませんでした。
ファインダーの視界のクリアさもまた、撮るときの気持ちよさに大きく影響するものだと思います。
「そのうち慣れるさ」なんてよく聞くのですが、毎日使ってもさすがに3週間では慣れませんでしたね。。
高感度画質、AWB、階調表現は期待したほどじゃなかった
そんな覚悟、あるはずがないです。でも正直に言わせてください。
画質については期待値が高すぎたこともあり、ぶっちゃけ、期待したほどではなかったです。
高感度の画質についても、D3sと同程度でした。
9年前のカメラに対して高感度耐性においてはほとんど優位性がないってのはどうなのよ!
また、階調やダイナミックレンジの広さは、むしろD3sのほうがわずかながら勝っているように感じられました。特に顔肌がわかりやすいです。
そして、AWB(オートホワイトバランス)ですが、特に室内の電球色などではホワイトバランスを調整してもなかなか思ったとおりの色になってくれません。
D3sも決して優秀というわけではありませんでしたが、なんせα7IIIのほうが9年も新しい。もうちょっと頑張って欲しかったというのが正直なところです。
たしかにRAWで撮れば関係ないのですが、私は基本的に撮って出しをメインとしています。
だって、毎回RAW現像だなんて面倒臭くてやってられなくないでしょ?
なので、「不満ならRAWで撮れや」に対しては「うるせぇ!調整なしで使えるもの出してこいや!」というスタンスなんです。
とまぁ、かなり厳し目の評価となりましたが、これらの画質面での不満はかなり厳しい目線によるものであるのは確かです。
ニコンの長い歴史で培われた技術力を惜しみなく投入して作られたフラグシップ機と比較してのものなので。
SONYはセンサーを自社開発している数少ないカメラメーカー(※)ということもあり、どのメーカーと比べてもセンサーとボディをしっかり最適化することができるというのが強みということもあって、期待値が大きすぎたのかもしれません。
※カメラメーカーでCMOSセンサーを自社開発しているのはSONYとCANONのみ。
と、こんな感じで、不満が噴出(ふんしゅつ)することになりました。
あまりの名残惜しさに、ニコン一眼レフを買い戻した!?
まさに失ってみてあらためて実感したニコンのフラグシップ一眼レフD3sの良さ。
「よし、もう一度戻ろう」
そう決意するのに長い時間はかかりませんでした。
α7IIIは、なんとわずか3週間で売却することになりました。
ただ、誤解してほしくないのは、α7IIIが悪いと言っているわけでは決してないということです。
α7IIIがいいカメラじゃなかったら、今こんなに売れているワケがありませんしね。
上でも述べたように、私がニコンのフラグシップ機を使っていた人間ということもあって、期待値があまりにも上げすぎてしまっていたんです。
ということで、恋しくて恋しくて、またニコンのフラグシップ一眼レフに逆戻りです。。
どうせ書い直すなら、ということで、同じD3sではなく、後継製品のD4sにしました。
というのも、
- 1080p(FullHD)で動画が撮れる
- AWB(オートホワイトバランス)が超優秀
- 高感度耐性がD3sよりも更に向上
- 連射が秒11コマに(D3sは9コマ)
といった点に魅力を感じていたからです。
画素はD3sの1,200万画素から、1,600万画素に上がっていましたが、事前に見ていたサンプル画像を見る限り、階調を犠牲にしている様子は見られず、高感度耐性もむしろ向上していました。
また、動き回る子供が主な被写体の自分にとって、瞬間瞬間を切り取る連射性能は優れているに越したことがなかったからです。
そんなこんなで、3週間ぶりに手にしたニコンのフラグシップ機。
「やっぱコレだよなぁ」
気持ちのいいシャッター音。ガシッと握れるグリップ、電球照明においても満足の色味を出してくれるAWB、堅牢性(けんろうせい)が高く、高級感溢れるボディの所有感がたまらない。
やっぱニコンのフラグシップ機は最高すぎる!
でも、結局またSONYミラーレスを買い戻しちゃった
本当に気に入っていたんです、D4s。
でもやっぱり、α7IIIで体験した「リアルタイム瞳AF」の快適さが忘れられませんでした。
人物撮影では瞳にピントがあっていない写真というのは、(意図して撮った場合を除いては)失敗写真以外の何ものでもないわけですが、瞳にピントを合わせようと意識しなくても勝手にピントをあわせてくれるこの技術は本当に感動モノ。
そして、ミラーレス一眼の強みである、EVFや背面液晶モニターで見たままの写真が撮れる快適さ。
それになんといっても、かさばらないコンパクトさ。さっと出して撮れるし、目立たないのが嬉しい。
スナップで大型のD4sを出すとまぁ目立つこと。かつては気にしなかったんですが、一度SONYを使ってからはかなり気になるようになりました。
「やっぱり俺の用途にはSONYが良かったのかな。。」
そうした悶々とた思いをいだきながら、1年間D4sを使った末、またまたSONYに乗り換えることになりました。
α7IIIを書い直そうかとも思いましたが、どうせなら、もう少しグレードアップしたいというつもりで、α9にしました。
リアルタイム瞳AFの食いつきは、わずかながらα7IIIよりも向上していました。
さらに、α7IIIの秒10コマに対して、α9は秒20コマの連射性能。すごすぎでしょこれ!
いずれも、子供撮りがメインの私にとっては、かなり重要なポイントだと思ったのがα9を選んだ最大の理由です。
そして、積層型CMOSセンサー。
これはチップが内蔵されたCMOSセンサーで、高速な処理を可能にしています。
しかし、当初わたしは、勝手な先入観で、この積層型CMOSセンサーの特徴を勘違いしていました。
そう、α7IIIと比較しても、画質面での優位性はありませんでした。
実際撮り比べてみた印象としても、高感度耐性や階調表現、色再現性すべて、ほとんど違いは感じられせん。当たり前ですが。
そんなこんなで、連射しなければ、α7IIIとあまりかわらない印象のカメラ、というのが正直なところです。
あ、でもメカシャッター音は、例えるなら静かめなフィルムカメラのような心地の良い音がします。
安っぽい「カシャッ」ではなく、品のある「カシャッ」。
ただ、高速連写時には電子シャッターばかり使うのであまりメカシャッターの出番はなかったりします。
ともあれ、初めてSONYを使ったときと比べると、シャッター音への抵抗はだいぶなくなってきました。
また、EVF(電子式ビューファインダー)にも慣れてきた感があります。
そんなこんなで、SONYのミラーレスがだいぶ馴染んできた感はありますが、やはり室内でストロボなしの高感度撮影をしたときの肌の階調などはニコンのD4sに軍配が上がる、というのが私の答えです。
また、α9はフリッカーレス撮影に対応していないのは大きな誤算でした。(α7IIIは対応)
子供が大きくなるまで長く使うつもりで買ったα9でしたが、保育園のホールや小学校の体育館での撮影を考えると、カメラ側でフリッカー対策ができないというのはかなり心もとないです。
とまぁ、不満はあるものの、AF性能を含め、あらゆる点で使い勝手がよく、現存するカメラの中では、間違いなくトップレベルのクオリティを誇る製品であることは間違いないでしょう。
まとめ | もう一眼レフには戻れません
一眼レフに戻れないだけでなく、私にはSONYを選ぶ理由が明確にあります。
繰り返しになりますが、なんと言っても最大の理由はコレでしょう。
SONYのリアルタイム瞳AFとリアルタイムトラッキングAFの性能がずば抜けている
ニコンの一眼レフと行ったり来たりしましたが、なんだかんだで、リアルタイム瞳AF、リアルタイムトラッキングAFの魔力に取り憑(つ)かれたら最後、もう一眼レフに戻ることはできません。
というのも、とにかく、スピード、食いつき、精度がハンパないんです。
他メーカーのAF性能も着々と向上していますが、正直、SONYは、その2歩も3歩も先を行っていると言っても過言ではないです。
動体を撮影しない人にとっては、全くの無駄とも言える機能ですが、動体を撮影する人にとっては、これほど頼もしいものはありません。
ついでですので・・・ちょっと、こちらの写真をご覧ください。
通常であれば、水鉄砲や水しぶきのせいで、AFで瞳にピントを合わせるのはかなり高難度なシーンですが、SONYのリアルタイム瞳AFなら、なんてことはありません。
また、SONYのAFといえば、リアルタイム瞳AFばかりクローズアップされがちですが、たとえば、遠すぎて瞳にピントが合わないときや、うつむいて瞳を認識できないような場合は、リアルタイムトラッキングAFが強い味方になります。
ガッツリ追い続けてくれるので、ピントの来てない失敗写真は激減しました。
また、このリアルタイムトラッキングAFを使えば、本当のAFロック撮影が可能になります。
いわゆる、シャッター半押しでカメラを動かして撮影する従来のAFロック機能は、ピント位置が前後に動いてしまうと結局ロックされません。なので、あれは本当の意味でAFロックとは呼べないと思います。
しかし、リアルタイムトラッキングAFの場合は、AFロック後、ピント位置が前後左右上下、どこに動こうが、しっかりロックし続けます。そう、被写体が動きまくるような状況でも捉えて離しません。
そんなこんなで、リアルタイム瞳AFやリアルタイムトラッキングAFは私の撮影スタイルに大革命を起こしました。
以前は、動き回る被写体(主に子供)の瞳にピントを合わせるのが精一杯で、構図を意識する余裕すらありませんでしたが、
今はとっさのシャッターチャンスでも構図を意識した撮影ができるようになりました。
正直、もう一眼レフに戻れる気がしません。
小型軽量かつ高画質なレンズ資産に恵まれている
私は画質にはなるべく妥協したくない、極上のボケ味を楽しみたい、という理由から、使用するレンズはほぼ単焦点レンズのみです。
SONYにはなんと私の琴線に触れるレンズがドンピシャでラインナップされていました。
それはずばり、24mm/F1.4の広角単焦点レンズ(SEL24F14GM)と135mm/F1.8の望遠単焦点レンズ(SEL135F18GM)です。
レビュー記事もありますので、ぜひご覧ください!
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実は、またSONYに戻ろうと決意したきっかけの一つがこの2本のレンズを使いたかったから、でした。
どちらも私がメインで使っているレンズで、今回の記事でサンプルとして掲載している写真はいずれもこの2本のレンズで撮影したものです。
こららのレンズがいかに素晴らしいかについては、近々「ホンネdeレビュー」のコーナーで詳しくご紹介させていただきますが、魅力を一言でいえば、高画質なのに超軽量という点です。
「画質はいいけど、大きくて重い」
「小さくて軽いけど、画質はそれなり」
そんなレンズはどのメーカーにもありますが、これらのいいとこ取りを高いレベルで実現できているレンズはそれほど多くありません。
それほど、SONYは素晴らしいレンズ資産に恵まれています。
「レンズの光学性能は数30年前から進化が止まっている」と述べた技師がいると聞いたことがありますが、AF性能、小型軽量化など、まだまだ改良の余地はあると思います。
SONYにはすでにそれらを両立したレンズが存在していますし、どんどんいいレンズが出てきています。
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今もっとも理想に近いカメラは、α7S II+α7 III+α9 =α7S III !?
さて、またカメラ本体の話に戻ります。
SONYのカメラは、AF性能だけでなく、画質面においても、かなりのレベルであることは間違いです。
特に、すでにSONYのαをお使いの方は、よくご存知かと思います。
しかし、上での述べたように、なまじフラグシップ一眼レフの味を知ってしまったこともあり、正直、画質面(主に高感度性能や階調表現)においては期待したほどではなかった、というのが本音です。
SONYは自社開発のCMOSセンサーを使っているので、ボディとのマッチングも完璧。ならばどれだけすごいんだろう、と期待値が上がりすぎてしまっていたんですね。
とはいえ、その差はわずかであり、2,400万の画素数を考慮するとかなりのものであることは言うまでもありません。
初めてカメラがSONYのαシリーズだったという人や、他社の中堅以下のカメラをお使いの方の多くは、普通に「すげぇいいじゃん!」となるはずです。
SONYのαシリーズには、高感度性能や高ダイナミックレンジに特化したα7Sシリーズというものがあります。
画素数を抑えることと引き換えに、これらの性能を獲得しています。
A3サイズを超えるような大型印刷をしない私にとっては、正直画素数は1,200万画素もあれば十分なんです。
それにも関わらず、私がα7S IIを選ばなかったのは、次の3つの理由があったためです。
- 連射は秒間5コマ
- リアルタイム瞳AFの性能が若干低い(α9やα7III以降の製品との比較)
- フリッカーレス機能が搭載されていない
子供をメインの被写体とする私からすると、やはり秒5コマの連射性能はちょっと頼りないです。
特に、ブランコのように、狙った角度と表情が一致した写真を撮ろうと思うと、秒8~10コマの連射性能は欲しいです。
また、フリッカーレス撮影機能については、α9にも搭載されていませんが、やはりこれがないのは結構不便です。
つい最近まで、蛍光灯以外ではフリッカーは発生しないと思っていたんですが、LED照明でもばっちりフリッカーが出ました。
と、以上3点の問題さえなければα7S IIでも良かったんです。
しかし、ここにきて、α7S IIの良いところはそのままに(さらによく)、上の3点の問題をすべて払拭したカメラ α7SIIIがついに出ることになりました。
そう、ご存知の方も多いかと思いますが、α7S IIの後継機、α7S IIIです。
連射性能は秒10コマ、像面位相差AF搭載、フリッカーレス撮影機能搭載、EVFは世界最高画質(900万ドット超え!)、さらなる高画質化、等々。
さらに、動画性能も恐ろしいくらい高性能という、とんでもないカメラです。
まさにα7S IIとα7IIIとα9のいいとこ取りをした上で、さらにEVFや動画の性能を飛躍的に向上させたとんでもないカメラが出てきてしまったわけです。
実は私がα9を購入する前から、α7S IIIが発売される噂はあったのですが、結局発売されることはありませんでしたが、このたびようやく発売されることになりました。
発売日はこの記事を書いている翌日の2020年10月9日!
予約ですか?もちろんしましたがなにか?w
正直、かなり無理をしました^^;
スチル(静止画)メインの人がα7S IIIを買うメリットについて書いた記事もありますので、ぜひご覧ください。
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